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子どもがイライラした場合の対応策その1 子どもの言い分を黙って聞く

2017/07/21

子どものイライラを押さえるための第一歩は、親が子どもの話を聞くことです。

発達障害の子どもたちは、日ごろから自分の悩みを誰にも理解してもらえず、悔しくて悲しい思いをしています。

まずはその言い分を聞いてあげてください。

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怒りの理由を知ることから始める

イライラしやすい子の親は、とにかく我が子がほかの子に迷惑をかけないこと、暴力を振るわないことを願います。

そう考えるのは当然ですが、そこであせって子どもの行動パターンをすぐに直そうとするとかえって状況を悪化させます。

親の言いつけによって子どもの行動がかわったとしても、その子の内面はイライラしやすい状態のままです。

焦って直そうとするのではなく、まずは子どもの気持ちを知ることから始めてください。

イライラの原因がわかれば対処法を考えて、実践することができます。

ステップ1 子どもの話を聞く

 子どもの言い分を聞くこと。
 子どもが満足するまで聞き役に徹すること。
 それだけで子どものイライラが少し収まる。

ステップ2 親子で一緒に考える

 子どもの話を聞いて、いらだつ理由や背景を確認する。
 イライラが生活にどんな影響をおよぼしているか親子で考える。
 違う考え方ができないか、試してみる。

ステップ3 イライラに対処する

 親子で考えていくうちに、子どもは自分のイライラを適切に理解できるようになっていく。
 そこで初めて根本的な対策を取り組める。
 子どもに休憩したり行動パターンを変えたりすることを伝える。

発達障害の子の感じ方を理解する

発達障害の子には様々な特性があり、ほかの大多数のことは違うことで悩んでいたり、いら立っていたりします。

ただわがままを言っているわけではないのです。

1.「多動性」「対人関係が苦手」などの特性があり、社会生活で困難に直面しやすい

2.生来の特性があって苦しんでいるのに、周りの理解が得られず、いらいらする

3.好きでイライラしているわけではないのに、非難され、嫌われてしまい、落ち込む

これは子ども自己肯定感を下げてしまう、良くないパターンです。

こうならないような対処法として以下のようなものがあります。

特性を知る

子どもの特性をよく理解します。
子どもの話をよく聞き、医療機関で専門家にも説明を聞くとよいでしょう。

気持ちによりそう

どんなに荒れていても、非常識でも、まずは子どもに理解を示しましょう。
その子の苦しみに寄り添ってあげてください。

誤解を解く

学校の先生や友達にも、子どもの特性を理解してもらういましょう。
子どもに対する不当な誤解をときましょう。


 発達障害の子は一般常識への適応に悩んでいます。話を聞くときは、世間の基準にとらわれず、その子の言い分を尊重してください。

親が子供を理解してあげなければ、その子の居場所がなくなってしまいます。

では、具体的な対応方法を以下に記述します。

押さえつけようとせずに、数分間待つ

子どもが思い通りにならないことに直面してイライラし、興奮状態になっている場合、どのようにすれば良いのでしょうか?

良い対応

本人や周りの人がけがをする危険性が無ければ、何も言わずにしばらく待ちます。
→子どもの話を聞いたり、様子をみているうちに落ち着いてきて、対処がしやすくなります。

悪い対応

「こうしなさい」などと指示をしたり、手足や体を無理やり抑えたりします。
→子どもをますますイライラさせてしまい、暴力や暴言が激しくなることもあります。


イライラしている子を抑え込もうとすることは、怒りの導火線に火をつけるようなものです。
事態は余計に悪化してしまいますので、まずはそういう対応を辞めることを目標にしましょう。

実践のコツは手も口も出さずに待つことです。
子どもをおさえこもうとせずに、説教もしないで少しだけ待ってください。
早ければ10秒ほどで、長くても2分程度待てば、イライラが発散され、子どもは落ち着いてきます。

怒りは案外長くは続かないものです。

子どもがどんなに激しい怒りを抱いても、周りの人に静かに受け止めてもらえれば、多くの場合、その怒りは1~2分後には収まり始めます。

怒りが強くなるのは、周りの人から反論されたり、力でやり返されたりしたときです。

そのような事態をさけるためにできるのが、待つことなのです。

この時、ほかの子とのやり取りで興奮した場合は、その子から引き離してしばらく待ちましょう。

先のとがった文具や刃物などの危険なもの、体を傷つけるものが近くにある場合には、遠ざけましょう。

とにかく怒らないで、子どもの話を聞く

発達障害の子は、親からみれば意外なことで困っている場合があります。

そのつまずきを知るために、子どもの話を丁寧に聞きましょう。

例えば、細かい動作が苦手でジュースをよくこぼす子に対して親はその特性に気づけずに、何度も叱ってしまう場合があります。

子どもの認識

わがままを言っているつもりはない。
理解しきれないこと、苦手なことが多くて困っている。
しかしうまく説明できない。
(例)
・友達との会話がかみ合わず、反発されることが多くてつらい。
・一生懸命やってもできないことが多くてイライラする。

親の認識

子どもがトラブルを起こしている理由は、その子の性格や自分のしつけの問題にあると考えがち。
それを結論にしようとする。
(例)
・友達とよく口論やケンカをするのは、怒りっぽい性格だから?
・作業を失敗してはイライラしているのは、しつけが悪いから?


子どもの話を聞くコツは黙って聞くことです。

子どもの話を聞いてみると、トラブルを人のせいにして、友達や先生への文句を言い始めることがありますが、それでもまずは耳を傾けてあげましょう。

良い対応

多少、変な話でも口出ししない
子どもが問題を引き起こしたことが明らかなのに、他の子どもが悪いと言い出すことがある。
多少、変だと感じても話を詳しく聞く。
一度話しただけでは子どもの考えがわからないことも多いので、何度かたずねたほうがよい。
変だと感じたら、質問して話を掘り下げる。発達障害の子の独特の考え方がわかってくる。

悪い対応

子どもが話している途中で、親が結論をまとめて対策を考えだし、それを押し付ける。
親が子どもに教えたいことを思い浮かべながら、誘導的に話を進めていく。
非常識な言動を頭ごなしに否定する。
発達障害の特性でも、厳しく注意する。


発達障害の子は、自分の発言が非常識なものだと気づいていないことがあります。

話をよく聞くうちに、つまずいているポイントが見えてきます。

実年齢より2~3歳下のつもりで話す

発達障害の子と話すときは、シンプルに具体的に伝えましょう。

わが子にはどのような言い方が伝わりやすいのか、試行錯誤しながら理解していってください。

発達の遅れを考慮する

理解力など一部の要素が、年齢相当には育ちにくいので年齢にとらわれずに、その子がわかるように説明する。

発達の「かたより」を理解する

人間関係の理解など、年齢が上がっても上達しにくいことがあるので、苦手分野で無理をさせないようにする。

良い対応

なにごともシンプルに
 実年齢より少し下の子をイメージして簡単すぎると思うくらいにわかりやすく伝える
常識を解説する
 言わなくてもわかりそうな常識的なルールでも、はっきりと言葉にする
具体的に伝える
 「ちゃんと」「多めに」などの曖昧な言い方をさけ、具体的に伝える
ヒントを出す
 「どうして」と曖昧に聞くのではなく「○○だから?」「それとも△△?」と具体的なヒントをだす

悪い対応

「○○はやめなさい」と禁止事項を伝えている。具体的だが解決策がわかりにくい。
苦手なことでも「自分で考えなさい」と言って突き放す。
本人の創意工夫を求める。

重大な間違いでも、あせらずにさとす

子どもと話し合えるようになってきたら、暴力は間違いであることなど、社会の常識を教える段階へ入ります

子どもの言い分と社会のルールのバランスを保って話します。

良い対応

時間をかけて教えていく
 子供の言い分を尊重しながらも、他者の気持ちに注目するよう、いろいろと質問をする。
 その対話を通じて、他者の理解を学んでもらう。
具体的に示す
 どんな行動が人の迷惑になるのか、具体的にリストを作って示すとよい。

悪い対応

子どもが非常識なことをしていても、その子の言い分を100%信じて、悪くないと考える
社会常識をすべて理解させようとして、頭ごなしに説教する。
理解できないと叱る。

親子の話がまとまってから、謝りに行く

子どもは、最初は「自分は悪くない」と言っていても、よく話し合い、問題が整理できてくると迷惑をかけた相手に謝れるようになります。

相手も納得できるような適切な謝罪を目標にしましょう。

謝罪の前に状況を整理します。

子どもから聞き取った話を親が整理します。

その子の言い分の中で、社会的に許されること、そうでないことを区別し、子どもが納得できるように説明しましょう。

良い対応

親子でよく話し合う
 「挨拶のつもりが暴力になっている」などの問題を整理して、よいところ、悪いところを具体的に話す。
謝罪のリハーサル
 実際に謝る前に、親子でリハーサルをする。
 「相手に聞こえる声で話す」「おじぎをする」の2点を確認する
謝れたら、ほめる
 謝罪の後で子どもをほめる。
 反省点などを説教する必要はない。
 親もよく対応できた自分をほめる。

悪い対応

子どもが間違いをおかしたことを、親が恥ずかしく思い、その問題を隠そうとする。
子どもの理解が追い付いていなくても、とにかく謝罪の形をとり、問題を終息させる。

話を聞くだけで、トラブルが減っていく

子どもの話を聞くのは、その子の特性や悩みを理解するためですが、そもそも聞くこと自体に子どもを安心させ、イライラを軽減する効果があります。

ステップ1 子どものつらさがわかる

叱る前に子どもの話を聞くようにすると、その子が日ごろどれだけつらい思いをしているか、わかるようになる。
問題が起きた時だけ話を聞くのではなく、日常的に子どもに「今日はどんなことがあったの」とたずねる習慣をつけたい。

ステップ2 親の支えで子どもが安心する

親がいつも頭ごなしに叱らず、話を聞くことで、子どもは安心する。
親を頼ってよいのだという信頼感を抱ける。

ステップ3 なんでも打ち明けるようになる

子どもは、つらい気持ちを親に打ち明けられるようになる。
頼れる相手がいるので、イライラすることが減る。

ステップ4 親も子もイライラしにくくなる

親がイライラせずに子どもの言い分を聞き、子どももイライラしにくくなるので、互いに気持ちが落ち着く

話を聞いたからといって、子どもの本心がすぐにわかるわけではありません。

「聞き役」でいるためには忍耐が求められます。

根気よく、子どもの話を聞き続けてください。

覚えておきたい 言い分を聞くセリフ

「うん・・・・」

(間をおく)

「つらかったね」

(共感する)

「そうか、そうなんだ」

(おだやかな口調で)

「謝りたいと思ったんだね」

(ポジティブなことは復唱する)

「なにが一番、イライラした?」

(本人の言いたいこと聞く)

「言い返さなかったのはえらいね」

(具体的な行為をほめる)

「なんて言われたの?」

(具体的に聞く)

「どんなときにそう思う?」

(場面を確認する)

「ママの話、嫌だった?」

(不満をだずねる)

「言ってくれればわかるのにね」

(相手の落ち度にもふれる)

子どもの言い分を聞くコツは、とにかく待つことです。

そしてときおり共感、復唱することです。

子どもがうまく説明できなくて困っていたら、少し質問してみましょう。

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